帰りたくなったよ

ウズベキスタンに来て初めて、日本へ帰りたい!と強く思いました。

というのも、友人からのメールで知ったのですが、宝塚歌劇団の霧矢大夢(きりや ひろむ)さんの退団が発表されたそうなのです。退団公演も決まったみたいで。
霧矢さんの退団公演を観るため、日本へ帰りたい・・・。

こんなこと書いたら、
「宝塚を観るために帰国したいだなんて、何を甘えたことを!」
という声が聞こえてきそうです。

JICAボランティアハンドブックにも、
「ボランティアは予定された期間を受入国において生活し、活動することが基本です。」
と書かれています。そうです、その通りだと思います。

が、それと同時にJICAボランティアには「私事目的任国外旅行制度」というものがあります。「ボランティアが休養や生活物資購入等の私事目的で自費により受入国外へ旅行する」ことが出来るという制度です。年間上限20日間で、日本へは派遣期間2年間のうち1回、帰ることが出来ます。

とはいうものの、授業をほっぽり出して帰国することは、もちろんしませんし、アクレジテーション(ウズベキスタンで働くために必要な証明書)も更新しなくてはいけません。それに当然のことながら、帰国の費用はすべて自費です。実際問題、退団公演に合わせての帰国は現実的ではなさそうだけれども。

霧矢さんの有終の美を見届けたいなぁっていう思いがあるのも、事実です。

霧矢さんの存在は、私の大きな支え、活力源になっているからなぁー。

以下、霧矢さんおよびミュージカルの魅力について語ります。


モヤモヤーっとした時も、霧矢さんの舞台のDVDを見ると、
「タカラジェンヌもがんばってるんだから、甘えてちゃいかん!私もがんばらなきゃ!」って気分になるのです。

協力隊の1次試験の合格発表があった日も、銀座に宝塚のDVDを買いに行き、生の霧矢さんが劇場から出てくるのを見て、ホクホクしてたぐらいだったしなぁ。

どうして霧矢さんが好きかと言うと、歌も踊りも「プロフェッショナル」だからです。プロにプロフェッショナルっていうのもどうかとは思うのだけれども、霧矢さんを見てると「ミュージカル職人」だなぁって感じます。

バレエ仕込みの所作も本当に美しいし、伸びやかな歌声も心地良い。それに、役によって見せる表情が全く違う。それでいて、軸がぶれない。舞台姿から、妥協を許さない姿勢も感じる。そんな霧矢さんの姿から、何かに打ち込んでる人だけが醸しだす魅力がムンムンだなぁって私は感じてたのです。私も自分の仕事に対して、それだけ真摯に向き合ってるかな?爪の垢を煎じて飲まなきゃいけないなぁって思わされるのです。

それから、私は宝塚が、というよりミュージカル全般が好きなのですが、
ミュージカルの何がすごいって、ただ「歌える」「踊れる」だけじゃないことです。
一人の人が
「歌って踊る」「踊って歌う」
もしくは
「歌いながら踊る」「踊りながら歌う」
歌うのも踊るのもどちらも出来ない私にしてみれば、「なんてこと!」としか言えません。

それに、ミュージカルって日本の古典(古文)と通じてて面白いなぁって私は密かに思ってます。というのも、古文でも登場人物の感情が高まった場面では歌(短歌)が詠まれますよね。ミュージカルも一緒です。溢れ出る想いが歌になるのです。それが苦手っていう方もいるみたいだけれども、私はそんな(なぜここで歌う・・・?)っていう不自然さも含めて、ミュージカルが大好きです。

海外で生活するうえで、「海外では出来ないこと」があるのは当然なのだから、それをあげつらって嘆くことはしたくないなぁと思っています。けれども、そんななかでこれだけは残念だなぁと思っていたのは、「観劇できなくなること」なのです。あー。

消化出来ずモヤモヤー。

今回はDVDでも消化出来ないもやもやなので、(むしろ見たら余計切なくなる・・・)食べることに走ってしまいました。コアラのマーチ、一箱食べちゃった。お客さん来たとき用にとっておこうと思っていたのに。今、もたれてちょっと気持ち悪いです。

我ながら何やってるんだか~。

「溢れ出るこの想い」を抑えきれず、オタク話を書いてしまいました・・・。
ひさしぶりのブログ更新がこれなんて、よっぽどミュージカルが好きなのねって笑っていただけると幸いです。

最後にお断りを。宝塚歴はとても短く浅いので、コアなファンの方が万が一読んでらして(そんなことないと思うけれども・・・)「あなたに霧矢さんの何がわかるのよ!」って気分を害されたらごめんなさい><

コメント

ひろこ さんのコメント…
任期後に宝塚ではない舞台でお目にかかるって手もありますよ。