漢字を楽しく学ぶために♪
食べ物ネタが続いたので、そろそろ日本語ネタを。
8月末に行われた、中央アジア巡回日本語教育セミナーについて書きます。
筑波大学大学院教授、加納千恵子先生の講義より。
テーマは、「非漢字圏学習者のための漢字教育 ♪漢字を楽しく学ぶために♪」です。
まず始めに
何も書いていない紙1枚、鉛筆1本、それからストップウォッチ(携帯のアラームでも可)を用意してください。用意出来ましたか?
さあ、では今から5分間で、できるだけたくさん漢字を書いてください!ではどうぞ!
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
いかがでしたか?
いくつ書けましたか?どのようにして漢字を検索しましたか?
この「5分で漢字検索」(漢字の「自由放出」と言うそうです)、私も実際にセミナーでやってみたのですが、とても興味深い結果が得られました。
セミナーの参加者は、JLPTのN1、2レベルの現地の先生方およびネイティブ教師でしたが、必ずしもネイティブのほうが効率良くたくさんの漢字を書けたわけではないようです。
初級レベルの学生だと、単漢字の連想(右、左、上、下、一、二、三・・・など)が多く、
中上級の学生になると、部首などの字形の連想(木、林、森・・・など)に加えて熟語の意味連想(本、読、図書館・・・など)がみられるそうです。
ちなみに私は、最初に数字(一、二、三~、十、百、千、万)を書き、部首で書こうとしたけれども思いつかず、同期隊員の名前をフルネームで、そのあとは、100万都市(東京、横浜、大阪、名古屋・・・)、都道府県名を書き出しました。あとで考えたら、同期の名前けっこう間違えて書いてました。ゴメンナサイ。
この活動では、読みや意味を正確に知っているかどうかは重視しないので、非漢字圏学習者でも、回を重ねるごとに書き出せる漢字の数が増えることが励みになるそうです。
また、
・読解クラスの前の頭の活性化
・学習者同士の情報交換(授業外で知った漢字の情報交換。「あ、あの子、普段テストは出来ないけれど、こんな漢字知っていたんだ!」など。)
・教師による学習者の学習状況の確認
にも有効とのことでした。
詳しくは、加納千恵子先生「コラム3 漢字力の評価」濱川祐紀代編『日本語教師のための実践・漢字指導』くろしお出版 をご覧ください♪
他にもクロスワードを作る、漢字コンテストをする、漢字かるた・漢字パズルなどのゲームをする、などの練習法も現地の先生方から挙げられました。
みなさん、私よりずーっとネタが多い。
私がやったことがある活動(と呼べるのかどうか・・・)は、
「2人で1つの漢字」
非漢字圏、漢字圏半々ずつのゼロ初級のクラスで行ったのですが、まず、非漢字圏と漢字圏の学習者でペアにします。そして、授業で勉強した漢字を一人一画ずつ交互に、きれいにホワイトボードに書かせる、というシンプルなものです。
仲の良いクラスだったので、和気あいあいと書いていました。書き順と漢字のバランスを意識する練習にはなるかな、とは思うのですが、非漢字圏のみのクラスだと厳しいかなぁとも思います。
それから、今回のセミナーで「あ、これ漢字圏のクラスでやってみたかった!」と思ったのは、
「先生はあなた」(←私が勝手に名づけました。ネーミングセンスに難あり。)
です。中上級のクラスで、漢字の導入を教師が行うのではなく、当番の学生にやってもらう、というものです。予め担当を決めておくと、学生によってはプレゼンテーションの方法をとても工夫してくるそうで、機会があったら私もいつか試してみたいなと思っています。
セミナーを受けてこれからの課題だと感じたのは、
学習者が「漢字は難しい」というイメージだけに縛られずに、楽しく継続的に自律的に学ぶためには、教師として何が必要なのか。むしろ、「難しいからこそ、楽しい!」と思えるようになるにはどうしたら良いのか。
また、授業における漢字学習時間も限られているので、教師がいるからこそ出来ること、教師じゃなくても学習者自身ができること、この線引きも必要だな、と。
良い材料(テキスト、プリント)を学習者に与えて、教師は時々カンフル剤(褒めたり、励ましたり)を打つべし。べし!
なんて書きましたが。余談ですが、私自身の漢字運用能力を向上させる必要が大いにあります。
私が日本語教師になるって言ったら、
「漢字だいじょうぶなの?」って心配してた友達もいることだし。ねぇ、あいころ。
最近まで、「懐紙」を「ふところがみ」、「祝○周年」を「いわ○しゅうねん」、「山崎豊子」を「やまざきほうし」と読んでました・・・!枚挙に暇がありません。あふすす!
漢字学習、指導のアイデア、心からお待ちしてます!
日本語教師でない方からももちろん、「そういえば私、学生時代こうやって漢字覚えたわ。」「子供にこうやって漢字教えてるけれど。」などありましたら、どしどし教えてくださいね♪
8月末に行われた、中央アジア巡回日本語教育セミナーについて書きます。
筑波大学大学院教授、加納千恵子先生の講義より。
テーマは、「非漢字圏学習者のための漢字教育 ♪漢字を楽しく学ぶために♪」です。
まず始めに
何も書いていない紙1枚、鉛筆1本、それからストップウォッチ(携帯のアラームでも可)を用意してください。用意出来ましたか?
さあ、では今から5分間で、できるだけたくさん漢字を書いてください!ではどうぞ!
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いかがでしたか?
いくつ書けましたか?どのようにして漢字を検索しましたか?
この「5分で漢字検索」(漢字の「自由放出」と言うそうです)、私も実際にセミナーでやってみたのですが、とても興味深い結果が得られました。
セミナーの参加者は、JLPTのN1、2レベルの現地の先生方およびネイティブ教師でしたが、必ずしもネイティブのほうが効率良くたくさんの漢字を書けたわけではないようです。
初級レベルの学生だと、単漢字の連想(右、左、上、下、一、二、三・・・など)が多く、
中上級の学生になると、部首などの字形の連想(木、林、森・・・など)に加えて熟語の意味連想(本、読、図書館・・・など)がみられるそうです。
ちなみに私は、最初に数字(一、二、三~、十、百、千、万)を書き、部首で書こうとしたけれども思いつかず、同期隊員の名前をフルネームで、そのあとは、100万都市(東京、横浜、大阪、名古屋・・・)、都道府県名を書き出しました。あとで考えたら、同期の名前けっこう間違えて書いてました。ゴメンナサイ。
この活動では、読みや意味を正確に知っているかどうかは重視しないので、非漢字圏学習者でも、回を重ねるごとに書き出せる漢字の数が増えることが励みになるそうです。
また、
・読解クラスの前の頭の活性化
・学習者同士の情報交換(授業外で知った漢字の情報交換。「あ、あの子、普段テストは出来ないけれど、こんな漢字知っていたんだ!」など。)
・教師による学習者の学習状況の確認
にも有効とのことでした。
詳しくは、加納千恵子先生「コラム3 漢字力の評価」濱川祐紀代編『日本語教師のための実践・漢字指導』くろしお出版 をご覧ください♪
他にもクロスワードを作る、漢字コンテストをする、漢字かるた・漢字パズルなどのゲームをする、などの練習法も現地の先生方から挙げられました。
みなさん、私よりずーっとネタが多い。
私がやったことがある活動(と呼べるのかどうか・・・)は、
「2人で1つの漢字」
非漢字圏、漢字圏半々ずつのゼロ初級のクラスで行ったのですが、まず、非漢字圏と漢字圏の学習者でペアにします。そして、授業で勉強した漢字を一人一画ずつ交互に、きれいにホワイトボードに書かせる、というシンプルなものです。
仲の良いクラスだったので、和気あいあいと書いていました。書き順と漢字のバランスを意識する練習にはなるかな、とは思うのですが、非漢字圏のみのクラスだと厳しいかなぁとも思います。
それから、今回のセミナーで「あ、これ漢字圏のクラスでやってみたかった!」と思ったのは、
「先生はあなた」(←私が勝手に名づけました。ネーミングセンスに難あり。)
です。中上級のクラスで、漢字の導入を教師が行うのではなく、当番の学生にやってもらう、というものです。予め担当を決めておくと、学生によってはプレゼンテーションの方法をとても工夫してくるそうで、機会があったら私もいつか試してみたいなと思っています。
セミナーを受けてこれからの課題だと感じたのは、
学習者が「漢字は難しい」というイメージだけに縛られずに、楽しく継続的に自律的に学ぶためには、教師として何が必要なのか。むしろ、「難しいからこそ、楽しい!」と思えるようになるにはどうしたら良いのか。
また、授業における漢字学習時間も限られているので、教師がいるからこそ出来ること、教師じゃなくても学習者自身ができること、この線引きも必要だな、と。
良い材料(テキスト、プリント)を学習者に与えて、教師は時々カンフル剤(褒めたり、励ましたり)を打つべし。べし!
なんて書きましたが。余談ですが、私自身の漢字運用能力を向上させる必要が大いにあります。
私が日本語教師になるって言ったら、
「漢字だいじょうぶなの?」って心配してた友達もいることだし。ねぇ、あいころ。
最近まで、「懐紙」を「ふところがみ」、「祝○周年」を「いわ○しゅうねん」、「山崎豊子」を「やまざきほうし」と読んでました・・・!枚挙に暇がありません。あふすす!
漢字学習、指導のアイデア、心からお待ちしてます!
日本語教師でない方からももちろん、「そういえば私、学生時代こうやって漢字覚えたわ。」「子供にこうやって漢字教えてるけれど。」などありましたら、どしどし教えてくださいね♪
コメント
がんばってますね~!
授業のアイデア、リルさんたくさん持ってらっしゃいそうですね^^
ネタ集め、芸人並みにがんばります!
で、1周目は単語のみなんだけど、2周目は文にして答える。
例)1周目・・・船長→せんちょう、2周目・・・船長は船が大好きです。
みたいなかんじ。
けっこう楽しそうに練習してるよ。
漢字の継続自習できる方法、何かないかね〜。